「『私は……』から始まる文章を20書きなさい」と、大学の講義で先生に言われたことがありました。
最初は性別や年齢、所属、住まいなどを挙げていって、次に書くものがなくなってきて、好きなものや自分で思う性格などを書いたことを覚えています。
その時にも確か、『私はよく考えてから動くタイプです』というようなことを書きました。
まだランドセルを背負っていたころから、考えることが好きでした。
地球温暖化について、その当時なりに真剣に考えていました。
夏休みの宿題を片付ける計画を、夏休みの始まる前に考えるのが好きでした(もちろん、実際にやったかは別の話です)。
同級生にちょっとからかわれて辛い時期も、「相手はからかうのが面白いんだ」「私が辛いことなんて考えもしないバカなやつ」と、考えない相手と考える自分を分けていました。
私は『考えられる自分』を正当化して、辛い時期を乗り切りました。
それも関係していたかもしれません。私はずっと、考えることは自分の長所だと思ってきました。
いつの間にか、とにかく考えなくてはと思っていました。
考えすぎる自分もいることにはあまり気づいていませんでしたし、考えなくてもいい場合があることにも気づいていませんでした。
自分が考えていないことなどないと思い込んでいました。
実際には一人の考えることなんて、限界だらけです。
そうわかっても、まだ考えている。
結局、私は考えることが好きなんです。
そんなわけで、考えたことをコツコツ書いていこうと思います。